かぜ・インフルエンザについて

 年中、かぜの患者さんが診察室を訪れます。急性の上気道のカタル性炎症をかぜ症候群と定義しています。病原として80-90%がウイルスによるものです。一般的には成人ではライノウイルス、小児ではRSウイルス、パラインフルエンザウイルス、アデノウイルスが主な病原です。鼻汁、鼻閉、くしゃみ、咽頭痛を主症状とし、成人の場合、発熱は軽微です。発症後2-3日で症状はピークに達し、約1週間の経過で自然治癒することが多い。感染ウイルスによっては、(あるいは同じウィルスでも)嘔吐、腹痛、下痢など消化器症状を伴うことがあります。

 時期によっていろいろなパターンの症状があります。不思議と同じ日に同じ症状で受診するかぜの患者さん達が多く、それが何日続くかで流行っている程度が分かります。春はアレルギーも多いので鼻汁、咽頭痛が多く、夏はだるさと鼻汁、秋になると咳も混じります。夏場はシャワーだけという人がかぜを引きやすい感じがします。やっぱりたまには熱い風呂に入ってウィルスを追い出しましょう。次にインフルエンザを説明しながらかぜに勝つ方法を話します。我々医療従事者は常にウィルスに曝されています。しかし、何とかうつらないように努力しています。その方法を身につければ医療費は安くなりますよ。

 インフルエンザは38 ℃以上の高熱,頭痛,筋肉痛などの激しい全身症状を伴って急激に発症します。4-5日間の有熱期を経て約1週間で治癒します。

 どうしてインフルエンザにかかるか?

 ウィルスは鼻の粘膜につきます。この時点は防ぐことができません。そこで増殖して症状を引き起こす(熱が出る)まで3日かかります。その間は敏感な人は体の調子がおかしいと気がつきます。この時点でウィルスを退治する(追い出す)のが一番よろしい。寒気がして、熱が上がってしまうと治療した方がいいと思います。薬を使って熱を下げた方が仕事ができます。

予防

第一に気合!……私たち医療従事者がうつりにくいのはうつらないぞという気合があるからです。これが結構効きます。土曜、日曜に発症することが多いので休みの日も気合を緩めない!

第2に無理をしない! 無理をしたり、体を冷やすといけません。残業、徹夜、出張後、旅行後、スキー後などは熱が上がりやすい。身体の抵抗力とウィルスとの戦いですから体が弱った時に発症しやすいわけです。そんな時は身体を冷やさず、暖かくして早く寝ましょう。

第3に熱い風呂! ウィルスは熱に弱い。増殖するまでに熱い風呂に入ってウィルスを追い出しましょう。つまり、3日に1回は熱い風呂に入る。普通のかぜでも熱い風呂に入ったほうがよろしい。熱が出ている時はその時点の体力によります。ぐったりしている時は風呂に入りたくも無いし、少し元気になってきた時には、入ってみたいと思います。そんな時には風呂を熱くしてしっかり温もって下さい。但し、気分が良くなるので治ってしまったと勘違いしないで。すぐに寝る事。

第4にビタミンを! 冬はダイコンとみかんをたっぷり食べよう。

インフルエンザの症状の特徴

 熱は3日。一日空けてまた熱が出る場合もあります。それも午後からが多い。頭痛(子供に多い)、肩や腰などの関節痛(大人に多い)、軽い咳、軽い咽頭痛、そして治りかけに下痢をすることが多い。食欲が無くなるので無理に水分を取ったり食べたりするとよけいに腸管を刺激して下痢をするので食欲に合わせて食べる程度にする。おなかの調子が良くなればおなかが空いてくる、食べるのはそれからでよい。熱が下がってからも咳が続く時がありますが、気温の上昇と共に治まってきます。

 その他に最初から咳の強いタイプや、腹痛や吐いたり下痢が強いタイプ(おそらく2月に入ってから)もあります。

 冬に一度インフルエンザに罹ってから、再度1ヶ月後位に別のタイプのインフルエンザに罹る事があります。我々医療従事者もこの終わりかけのインフルエンザに罹ることがあります。もう流行は終わったんだと安心した時です。油断禁物!

治療

 対症療法です。下熱効果は医療機関の薬の方が強いので受診したほうがいい。薬局の薬は割高だし、一回の購入では熱が長い分、足りなくなるので医療機関の方がいい。

 患者のまわりの人は気合いを入れ直しておく。土曜日や日曜日に熱が出てくることが多いので休みの日こそ、気合いを入れる。睡眠時間をたっぷりとること。また、背中にカイロを貼ると熱もそう上がらないし、寝る時もぞくぞくしません。薬より効果があるようですし、お勧めです!私が罹ったら、下熱剤を倍量服用して、カイロを貼ります。抗生物質も飲んでおきます。それで一日しんどいながらも仕事をすると翌日はだいぶ楽になります。

松前病院 盛次義隆

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