高齢者対策の歴史について
すでに超高齢社会となったスウェーデンでの歴史を紹介し、参考としたい。(参考文献クリッパンの老人たち 外山 義
著 ドメス出版)
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1940年代 |
劣悪な老人ホーム…大部屋、トイレ共同、僻地、日本で老人ホームが批判されたのと同じ内容の老人ホームだった。 |
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1950年代初め |
イーヴァルロー・ヨハンソン「老後のスウェーデン」−高齢化率10%程度 劣悪な老人ホームの実態を告発。行政からの反発、捏造であるとの反論、若い人々の無関心、老人自身の怖れ、管理者はホームを外部に閉ざす、やがて論議が広がる |
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1950〜1960年代 |
施設の量的整備の時代、老人ホームが次々と建設された。ヨハンソンの告発とは裏腹に高度経済成長期には老人ホームが必要とされた。(福祉の領域) |
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1960〜1970年代 |
大量の長期療養病棟が整備される。退院できない患者さん、まるでこれも日本のように。(医療の領域) |
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1970年代 |
社会からの隔離、居住空間の貧しさから老人ホームの建設が止まり、さまざまなタイプのケア付き住宅が代わりに供給される。一部では批判されながらもここまで来るのに20年かかっている。しかし最初はケアの乏しい年金者ホテルだった。それがだんだん街中にケア付住宅として建設されるようになった。(福祉の領域) |
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1970年代末 |
多床病室が主体で生活環境の貧しい長期療養病棟において、患者の病気ばかりに注目した医療を受け続ける中で、寝たきりや精神の萎縮といった廃用性の症候が患者の間に蔓延してゆく。このあたりも日本とそっくりだった。(医療の領域) |
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1980年代 |
患者の残存能力に注目し、生活リハビリや居住環境を重視した新しい療養型病棟が提案された。(医療の領域) |
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1982年 |
社会サービス法(権利法)…自治体に住宅提供義務まで含めたサービス提供義務がある。 |
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1990年 |
総人口の4%が80歳を越えた後期高齢者。高齢者の93%が在宅。子供の家族との同居率が6%。3人に一人が独居高齢者。つまり非常に高い自宅残留率。サービスを確立し、住宅を改善した結果だ。 |
1.
クリッパン町での例
1979年にサービスハウスを建設。建設には反対もあった。街中に作ることに対しても、以前からある老人ホームを拡張すればよいとか、議員からも反対があったそうだ。何をやるにしても最初はどこでも反対があるのは同じだ。
同時に夜間パトロールを開始(夜間に介護が必要な一人暮らし老人はそれまで施設に入るしかなかった)。翌年に腕時計型の緊急電話対応システムを導入(心理的安心感)。1983年には昼食の配食も毎日になる。8箇所の小さなデイセンターを各所に整備(地区の老人が集まれる)。実に効果的にサービスを組んでいったわけだ。
こういったそれぞれで工夫を凝らした自治体が増えていき、高齢者サービスが充実していった。そうして、社会サービス法が国の法律として成立し、各自治体はサービス提供義務を持つことに拡大された。そして、1992年にはエーデル改革で医療が受け持っていたナーシングホームも統合して自治体が受け持つことになり、その後も医療ケアとの連携が進んでいった。
2.
高齢者像の変化について
スウェーデンイエテボリでの1971年からの大規模調査によると、次のことが言える。
(ア) 5年ごとに比べてみると、同じ70歳の高齢者でもだんだん若返っている。(元気高齢者の増加)
(イ) しかし、骨折の頻度は増加している。
(ウ) 後期高齢者の割合が増え、その中でも85歳以上や90歳以上の高齢者の数が増えており、これらの高齢者の半数が介助を要する。
(エ)
スウェーデン全体で見ると80歳以上の一人暮らしの高齢者数は1984年の19万7000人から2000年には27万5000人以上と見込まれている。
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ホームヘルパー |
1970年代末ごろと比較して利用者が減っている。前期高齢者での対象者減少、後期高齢者では対象者増加。介護時間の増加と介護内容の重度化。医療と一本化。背景としては高齢者一般の生活レベルの向上。 |
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ナイトパトロール |
ホームヘルパー制度の夜間版。定時の訪問介護。夜間も安心。 |
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緊急呼び出しシステム |
電話回線を使った腕時計型の緊急呼び出しボタンの支給と対応。いざというときにも安心。 |
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デイセンター |
在宅の拠点。誰でも行ける。給食としてのレストラン、趣味の集まり、介護器具、趣味メニューの本格化 |
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移送サービス |
自治体の輸送機関やタクシー利用(バス代以上分は補助)、国レベルのサービスもある。 |
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訪問看護 |
松前町の訪問看護ステーションに近い。 |
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デイケア |
かつては日本のデイケアのように脳血管障害後遺症の高齢者もあったが、最近は痴呆高齢者向き。 |
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サービスハウス |
ケア付き住宅。1970年代に全盛期。どんどんグループホームに改築されている。 |
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グループホーム |
現在全盛期 |
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ナーシングホーム |
日本の老健、特養に当たる。平均入所期間は数ヶ月(死亡退所) |
質疑や意見
スウェーデンでの高齢者対策の歴史を見て、日本と同じ状況からスタートしたことがわかった。
しかし、自治体がいろいろなサービスを実施していくとしてもその予算はどうなっているのだろうか?政治レベルでどういう経過をたどってサービスが予算化されたのだろうか?おそらく高度経済成長期は福祉予算なんて少なかったはず。日本はそのまま土建国家になったがスウェーデンはどうして福祉国家になったのか?次は政治を見てみようかな?