10月例会は10月14日火曜日に開催しました。
発表者は伊藤初枝さんでした。

発表内容

鷹巣町の福祉サービスから学ぶ
  =安心条例の勘所=

◆◇鷹巣町とは・・・◆◇

秋田市の100q北に位置し、60の町村の中で一番人口が多い町
総人口22,081人 高齢化率38,7%
国や県の行政機関があり、秋田県北部の重要な行政の町という位置づけ
(社会保険事務所・法務局・職業安定所・・・・)

伊藤さんの第一印象はのどかな所だったそうです。

◆◇町の福祉の状況◆◇   
自宅で自分の理想とする生活を継続するためのシステムを機能せることが重要
その要因として・・
・人手の問題・・・マンパワーの確保、介護専門職を増やして欲しいという要望
                       92年当初7人だったヘルパーが02年には47人フルタイム
                        (ヘルパー1級取得)
                        93年24時間介護体制
                        (24時間付き添いという利用者の考えを巡回型でクリア
                        夜間だけでも4回入る体制もある)
                        3人体制(2名が活動中1人が仮眠)
                        訪問看護ステーション(2箇所)は、街中の商店街に位置する。
・補助具・介護機器の調達・・・個々に合わせた工夫と機能が活かす
                  100〜200万の予算を組んで購入
                  午前中に申し込みがあれば夕方には調達する
                  講習会の実施(ワーキンググループの呼びかけで)
・住宅の改造・・・高齢者にふさわしい住宅
                  障害者トイレの設置(まるたろう)
・ワーキンググループの活動・・福祉は自分たちのこととして考え工夫し提案し、
                                        最後は自分達の元へ帰ってくる。
                      デンマークへの視察
                      住民自らが学習しレベルを上げ鷹巣町を引っ張る。

(この後パワーポイントで写真を見ながらの発表)

◆◇地域福祉センター◆◇
サテライト2号 社協の活動拠点 デイサービス、24時間ホームヘルプサービス在宅介護支援センター(年間3千件以上の法律に関する相談事務) すべてが町からの委託事業(行政が責任を持っている)
伊藤さん撮影による館内の風景、サービス案内の掲示板、階段に設置された2階までのリフト、H12年から実施された「容器リサイクル法」実施に合わせたごみ分別の様子など きれいな庭が印象的でした

◆◇保健センター◆◇
「自らの健康は自ら守り、作り上げる」を基本に、赤ちゃんからお年寄りまでの主に検診、栄養指導などの健康づくりに関する事業。

◆◇ウェルフェアテクノハウス◆◇
日本の住宅のよさを活かし、快適で負担の少ない安心して生活できる21世紀型の住宅を考える「新エネルギー・産業技術総合開発機構」が全国16箇所に設置した施設の一つ。バリアフリーなど、どうやったら自宅で使いやすいかを研究する為に建てられたものであり、実際に家を建てるときなどに使ってみて、利用者の意見を取り入れられることを目的としているが、高額な設備が多い。

◆◇サテライトステーション(4号つづれこ)◆◇
中心の福祉センターまで行くのに二時間かかる校区もあるので、サテライト作りが推進された。(下記にも説明あり)この4号つづれこは大筒地区自治会館併設。サロン的なものとして、デイサービス、二階ではグループホーム。
外観、事務所、ヒーターが設置された浴室(さすがは、雪国、というご意見が多かったですね)、デイサービスで来られている人用の寝室等の写真を拝見させてもらいました。

◆◇げんきワールド◆◇
子供からお年寄りまで、誰もが自由に利用できる世代間交流の場、生きがい活動の場として商店街の中心に位置する。また、介護予防の拠点として、健康づくりや様々な取組みの情報提供、介護保険をはじめとする福祉サービスの相談窓口。上記サテライトの一つでもある。
一階は交流の場、二階はデイサービス。1階の座談用の畳部屋は落ち着いた雰囲気。サービス案内のサインや相談窓口、トイレや洗面などの設備 交流プラザ 訪問看護ステーション 商店街の雰囲気などの写真を拝見。
誰でも買い物帰りにふらっといける所として設置されているそうだ。
その他、町の写真。「歩いて暮らせる街づくり」の考え方に沿って、ワーキンググループが自ら考え行動し、問題をチェックするという地道な活動から、商店街の段差を解消。ショッピング中の一休みの場としてところどころに手作りの長いすが設置。

※ワーキンググループ
住民のボランティア組織で、環境や介護などそれぞれで相談。全体の総会で討論をし、直ぐできるもの・ちょっと工夫したらやれるもの・予算化しないとできないものの3つに分け、すぐにできることはワーキンググループで行う。また、予算が必要なものには町長が最終的に予算化して具体化する保障を町長がする。ほとんどが住民の意見によって反映させる、住民参加の実施。

◆◇ケアタウンたかのす◆◇
在宅複合型施設「ケアタウンたかのす」を始めとし、住民が寄り身近なところで福祉サービスが受けられるよう、町内7つの小学校区ごとにサテライトを建設予定。現在4つのサテライトが出来上がっている。(1〜4号。4号が上記の「4号つづれこ」)また、地域コミュニティ推進の為集会施設的機能も有している。
在宅複合型施設「ケアタウンたかのす」は高齢者・障害者および介護者(家族)の在宅での生活を支援するための施設で、平成10年12月に完成し、翌年の平成11年4月オープン。老人保健施設(80床)を中心に短期入所施設(30床)、デイサービスセンターなどからなり、補助器具センターも併設。運営は鷹巣町から(財)たかのす福祉公社に委託され、100名余のスタッフが24時間態勢で鷹巣町の福祉を見守っている。
施設内の写真を見ながら、説明を聞きました。現在、この施設入居者の待ちはないそうです。つまり入所率は低い。というのも在宅中心だからだそう。

その他補助危惧センター内の写真やサポートハウスたかのすの風景。サポートハウスたかのすは、高齢者生活支援ハウスで、自宅での生活に自信がない人や改装までの仮宿としての住宅提供の場。

◆◇安心条例について◆◇
最後に「安心条例」について。時間の関係上、全てについては細かくはできませんでしたが、議論となったポイントだけ報告します。

最初に、伊藤さんから「安心条例」制定までの話が少しありました。主に、条例制定委員会委員長の大熊一夫氏についてです。

「安心条例」は「やっちゃいけない」という条例ではない。「やっちゃいけない」という条例だと本来しないといけないこともやらなくなってしまう恐れがあるから。よって、「やることはいい。ただし、それに対しての責任を取ること。つまり記録と報告、一般公表をすること」とされている。
しかし、まだその後の事例については、入手ができていない為、報告はない。町長が変わってからの予算減少・サービス意欲ある職員の異動などの話を耳にする。今の状況はどうなっているのだろうか?ということに議論は集中した。

また、何度も出てくる「権力行使」の定義について。定義が曖昧ではないかという意見も出た。「これが不当である」という時の基本がないのでイマイチわからないという意見であった。つまり、事例がないと分からないという事だ。やはり、この条例の公布後の町の状態が知りたいというのが全体の本音のようでした。

途中、「口から食べる」ということにも議論が集中しました。医者は医療、看護は生活の援助だということを忘れている人が多いのでは?という意見も。看護で食べれる状態にしてあげないと入院患者は家に帰れないということ。また、院内での食事を「えさ」として考えてはいないか。自分がされたときの気持ちを考えて介助に入る必要性について改めて、意見がありました。

また、伊藤さんより先日、ご連絡がありました。
「1999年4月以降10件ほどの報告書が出ているということ、利用者本人の意思に反して、手をつないで入浴の誘導をしたという権力行使の記録と事例紹介、いろいろな身体拘束廃止の取り組み事例集中なら見つけました。」
ということです。
また、機会があれば近いうちにお知らせできると思います。

このような形で発表が進む中、会館の時間の関係上、終了となりました。
不完全燃焼な点もあったかもしれませんが、今後、まだまだ意見・情報などございましたら、MLなどにてお知らせください。
尚、報告が遅れてしまったこと、深くお詫び申し上げます。

文責 坂本 有希

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