鎌田さんの場合(頚椎損傷で四肢麻痺がある重度障害者)
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鎌田さんです。事故で頚椎損傷を負い、急性期の治療を経て、身体障害者施設に入所。四肢麻痺。上肢の麻痺は軽かったので、これなら自分の家で生活できると考えてリハビリの末に故郷の長浜町に戻る。電動リフトを備え付けて、便秘に対する浣腸以外は自分でほとんどできていたという。しかし、身体機能の低下、両親の高齢化、長浜町の社会サービスの乏しさのため、松山市で自立することを決意した。とりあえずは悪化した褥瘡の治療を兼ねて、松前病院に入院し、そこから借家探しに松山市に通うこととなった。 この写真は借家を見つけてきて保証人を頼みにきた時のもの。汗びっしょり。電動車椅子を利用している。 膀胱には留置カテーテルが設置されており(尿を取る管)、頻回の膀胱洗浄が必要。糖尿病もあるので自己血糖も測定している(自ら介護者に指導する)。 |
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入院中の鎌田さん。相当精神的に疲れた、もう自立なんてやめようかとまで思ったそうだ。どうしてかなと考えて気がついた。例えばなにか物を取ってもらおうとしたり、タバコを吸おうとしたり、電動車椅子に乗せてもらおうとしても、看護婦さんが「自立を目指しているんだったら、それぐらい自分でしないと。」と言う。それは自立と自活を履き違えてるんじゃないか。僕の20年前の考え方はそうだった。何でも自分でできるわい、と思ってた。それが自立だと思ってた。でも今は違う。人にしてもらってもそれを指示するのが自分ならそれは自分がやっているのと同じで、自分の生活を自分で決める事が自立だと思う。「生かされる」のと「生きる」の違いかな。 院内の勉強会で鎌田さんを交えて話し合いを持った。その後は対応が少し変わったようだ。 |
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鎌田さんが探してきた借家。大家さんの許可を得て、既に住宅改造が進んでいる。スロープをつけた。出入りは玄関からではなく中央のサッシからとなっている。住宅改造は社会福祉協議会から無償で借入ができる。但し、障害年金から返済しなくてはならない。生活保護の場合、障害年金は収入認定され保護費から差し引かれるが、住宅改造で返済を要する時は収入認定されないため、自己支出はない。現在約240万円まで認められている。ただ、認められるまで数ヶ月かかるのが相場で、それまで待てない鎌田さんは自費で改造した。すっからかんになった。 |
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オールフローリングで段差を解消してある。しめて40万円ほど。水まわりをそれほどいじってないので安くついた。 |
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介護者と訪問中の看護婦。褥瘡が悪化しており頻回の処置が必要。市役所とか交渉が多く、悪化した。しばらく治療に専念する。 |
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シャワー室。褥瘡のためにも頻回のシャワーは欠かせない。但し、鎌田さんは重い。電動のリフトを使用している。 |
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訪問看護ステーションの矢野さん。いつでも来てくれる。でも夜間に酒を飲んで「矢野さん、遊びにおいでや」と言ったら断られたそうだ。 週に何回行ってるんだろう。松前病院の訪問診療は月に1回、看護婦さんがしっかりしてくれると、とても助かる。 |
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鎌田さんが雇用している自薦ヘルパー。不況期は人が集まるから楽だ。障害者自立支援センターが仲介したり、双方への教育を担当する。障害者も隔離されていたがゆえに、健全者との付き合い方を学ぶ必要がある。 鎌田さんとかかわっての感想を聞くと、「自分の生き方が変わりました。」「なに言うてんねん、真面目腐って。」「いや、ほんまに。こんな重度の人が一人で生活してるんだから…」 |